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三遊亭歌太郎

EPISODE002

大学の新入生歓迎式典で落語研究会(落研)の先輩に「餃子食べに行こうよ!」と声をかけられ、その餃子を口に入れた瞬間「食べたね!じゃあ入部届書こうか」。まさに運命の分かれ道が餃子屋であり、「三遊亭歌太郎」が誕生する原点がこの瞬間であった。騙されるように入部届を出したものの、大学の2年の終わりには入門することを決意していた。大学を中退し、三遊亭歌武蔵の門をたたいた彼が、初めて高座に上がったのは師匠の独演会の前座だった。大学の頃はただただ好きでやっていた落語だが、プロとして人前に立つことの学びは計り知れないものばかりであった。初高座のときには完全に話が飛んでしまった経験もした。もちろんお客さんにはわからない程の”間”だっただろうが舞台に立つ人にとってその”間”ほど恐ろしいものはない。僅かな時間が物凄く長い時間に感じられる。歌太郎はそういう失敗も笑いに変えて軽妙に語ってくれた。日常にあるどんな経験も彼にとっては落語を磨くための大事な要素となっている。落語を通して「基本」の大切さを語る歌太郎からは、日々の経験が芸の肥やしなんだとしっかりと伝わってくる。お客さんの大多数がウケるところは「基本」の部分であり、そのためには「芸人」としての「人間作り」がとても重要だと感じているようだ。「落語は稽古してりゃあある程度うまくなる。だからこそ三遊亭歌太郎という芸人をどう作っていくか」歌太郎の話を聞いているとまさに本質の話を聞かされたようだった。当たり前のようで、それが難しい。しかしそこに向き合わないとその先にはたどり着けない。落語家 三遊亭歌太郎を通して「極める」ことの大切さと進むための原動力を改めて実感した。思い起こせば大学の新入生歓迎式典から何年が経過しているだろうか。三遊亭歌太郎という噺家は自らの成長そのものが一つの作品になっているように感じた。

 

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