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EPISODE002
市川セカイの世界観を覗く上でとても大切な歴史がある。 市川が初めて組んだ4人組バンド「MANA SLAYPNILE」の存在だ。 軽い気持ちで応募したTOKYO FM主催の全国オーディションでグランプリを獲得したのだ。 しかも神がかったギタリスト「Char」のプロデュースのもと、デビュー曲がVodafone(現ソフトバンク)のCMソングとして起用されるという輝かしい未来が待っていたのだ! しかしながらそのチャンスは予想外の出来事によって崩れ去る。 グランプリを獲得したその直後に、Vodafoneがソフトバンクに買収されたのだ。 そしてデビューは幻となり、ほどなくして「MANA SLAYPNILE」は解散。 よくある話と言えばよくあるのだが、その頃の市川はメンバーとの温度差があった。 バンド内で彼ひとりが尖りすぎていたのだ。 そして解散から一月後、たった一人で上京した彼が慣れない土地で活動を始めて感じたのは、自ら望んで離れたはずのメンバーのありがたみだった。 一人になり、寂しさを味わう中、尖っていたものが次第に丸くなり、気がつけば生み出す曲調も変わっていった。 バンド時代はセッションを元に曲を作っていた彼だが、ソロになったことで持ち前の歌詞やメロディを生かした楽曲へとシフトしていったのだ。 これが現在の「市川セカイ」の世界観の原点といえるだろう。 今、市川はメンバーに何を思うのだろうか。 「音」を「楽」しみながら未来へと続く道を穏やかなリズムで歩む市川セカイの歌声は、今日も私たちの心をあたたかな灯りで照らしてくれている。
2019.05.24
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