Independent Watchmaker

菊野昌宏

針をひと回しする工程は人生のように簡単そうで難しい

Independent Watchmaker – 菊野昌宏

「独立時計師」という言葉をご存じだろうか。技術の発達により正確で安価な腕時計が大量生産される現代に、時を刻む部品の一つ一つ、そしてその組み合わせやデザインまでをたった一人で創る職人がいる。日本で初めてAHCI(独立時計師協会)の会員となった菊野昌宏だ。高校卒業後、自衛隊に入隊した彼が先輩から見せてもらった「腕時計」、それがすべての始まりだった。元々プラモデルやレゴブロックなど一人でモノを作るのが大好きだった彼は自衛隊を辞め時計作りの技術を学ぶため「ヒコ・みづのジュエリーカレッジ」に入学した。モノを作るなら最初から最後まで自分の手で創りたいと目指した「時計師」。世界的にも時計作りが盛んなのはスイスである。日本ではなかなか前例のない中、手探りによる腕時計職人を目指し作り始めた。菊野が目をつけた制作技法に江戸時代に作られた「和時計」というものがある。その技法を腕時計として彼がこだわったのは「日本人だからこそ作れる時計」がコンセプトだった。しかもその作品を発表した地は凄腕の集まる本場、スイスの展示会「バーゼル・フェア」だった。バーゼル・フェアとはスイスで毎年3月・4月に行われるフェアで、世界の装飾店や時計が集う見本市。ここで菊野は見事デビューを飾ったのだ。独立時計師の権威フィリップ・デュフォーの目にも止まった菊野の作品は菊野とともに未来へ針を刻み出した。今では予約3年待ちの知る人ぞ知る菊野の時計。彼の熱い時計への探求心に心を奪われた。

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