Sand Artist
Sand Artist – 保坂俊彦
一言でサンドアートといっても様々な手法のアートがあるが、いわゆる「砂像」として作品を創り出し、世界大会に於いても優勝を掴むのは保坂俊彦。保坂が打ち出す砂像の迫力はとにかく圧巻!丸みを帯びた柔らかそうな表現から、エッジの効いた強さ、またそれらの表現だけでなく、人物像の表情からも何か伝わってくるものがある。砂の塊であって、砂の塊でなく、魂の塊である。命を吹き込まれ、今にも動き出しそうな、まるで映画のワンシーンのようだが、まさにそのワンシーンをリアルに体感しているようだ。日本人ではプロの砂像アーティストは二人しかいない貴重な存在だ。東京藝術大学で彫刻を学び、卒業後は、たまたまお手伝いした砂像作りに魅せられ、気がつけば活動歴20年越えの大ベテラン。自身の作品で最大規模だという幅12m高さ5mの巨大な恐竜の作品は、砂の総重量なんと425t。もちろんこれらは保坂が一人で作り上げたものだ。作品の特性上、一度作ったら形として残せない儚いアート。だからこそ、その瞬間の大切さや作品を創るという意識は誰よりも強い。