Aquascaper – 深田崇敬

「ネイチャーアクアリウム」や「水景」という言葉をご存じだろうか。水槽の中で魚を観賞する「あの」世界だ！実は色々な分野があり、その中でも魚と水草が共に生き、特に水草の在り方にフォーカスした分野、それが「ネイチャーアクアリウム」であり「水景」だ。まるで自然の中に魚が生きているような世界観を創り出すのは、水景演出家の深田崇敬。彼が初めて水槽の美しさに出会ったのは偶然立ち寄った本屋で見つけた写真集だった。水草と魚が生き生きとしている姿に心を奪われ、水景の世界に足を踏みいれた。水景で重要なことは石や水草をどこに置いて美しく見せるかという「ビジュアル的」アプローチと、魚と水草が元気に生きるための「生物学的」なアプローチだ。アクアリウムにも世界大会があり、なんと深田は２年連続グランプリを掴んでいる。デザイナーでもある深田は水槽の中の「世界」までもをデザインする。しかもそれは生き物がしっかり生きている世界。まさに水槽の中で地球を創造しているわけだ。何気なく立ち寄って眺めたアクアリウムの本。気が付けば自ら学び、そして創り出し、世界一を掴んだ。深田の今の目標は「アクアリウムを多くの人に知ってもらうこと」。彼は次の頂へと歩き始めている。多くの人々が水槽の中の地球を創り出すために。