Artist
Artist – 丸尾結子
有機的で柔らかい印象をもち、「生き物」のように語りかけてくる立体造形を創り出すのは、造形作家の丸尾結子。彼女の作品は、抽象的なシルエットでいて、どこか神秘的な世界観がある。なによりも動き出すかのような生命を感じる。指先から皮膚を撫でるように、形取っていく様はそれ自体がアートになっているようだ。彼女がモノづくりに目覚めたのは美大に通う姉の影響があり、丸尾自身も美大への一歩を踏み出した。女子美術短期大学造形学科を卒業後、立体造形作家として活動する丸尾は学生時代クレイアニメーションに触れていた。その経験を生かし創り出す丸尾の立体造形は脳内でしっかりと動き出すから驚きだ。創造するプロセスを重要視する丸尾はそのまっすぐな思いや想像力、そして感性、さらには造形作家として活動する環境にもめぐまれ、「軽井沢ニューアートミュージアム」にて初の個展を開催した。その後、様々な企画に参加するようになり、その世界観から多くのアーティストとのコラボレーションも実現した。「自分の気持ち正直に創る」と言う丸尾は、作品づくりを通して輝きをましていく。彼女の躍進はさらに楽しみだ。